DVMsどうぶつ医療センター横浜は、救急診療センター(旧:横浜夜間動物病院)、二次診療センター、動物CTセンターを運営する動物専門医療機関

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前十字靭帯損傷

膝の関節内には前/後十字靭帯が走行しており膝の安定性に寄与しています。その前十字靭帯が完全に断裂してしまった状態が前十字靭帯断裂です。前十字靭帯の断裂の発生は、人では外傷性に痛めやすい靭帯であるので発生はスポーツ選手や交通事故後に多いですが、犬では骨の形態(骨のかたち)や靭帯の変性性疾患(靭帯の強度が低下してしまう)である場合が多く、性別や年齢、品種に関わらず損傷を起こす可能性があります。また、前十字靭帯の損傷によって半月板(膝関節内のクッションの役割)も損傷する場合が多く、このことも疼痛の原因となります。

診断

触診検査

最も一般的なのは脛骨の前方引き出し徴候(膝が前に滑ってしまう)です。ただしこれが認められるのは50%程度であり、実際には他の所見と組み合わせて診断する必要があります。慢性損傷の場合、関節液の増加や膝関節の内側の腫脹(腫れる)が認められ、大腿部(太もも)の筋肉の不使用性萎縮(足を使わなくなる事で筋肉が細くなってくる事)がみられます。

レントゲン検査

関節液の増加や関節包の肥厚による周囲の拡張、脂肪パッドの圧迫像が認められます。また滑車稜に沿う部分、あるいは脛骨高平部の尾側、膝蓋骨遠位に骨棘形成(関節炎)がみられます。

関節鏡検査

関節の中を検査するための内視鏡です。肉眼でみるよりも関節内をしっかりと観察できるため低侵襲で膝関節内の靭帯の状態や関節炎の程度を把握することができます。部分断裂時にもモニター下で確認することができます。当院ではドイツKARL STORZ社製の関節鏡を導入し関節鏡下での検査を行う事ができます。

臨床症状

急回転したとき、フェンスに足を引っ掛けたときに急性に損傷を生じることが多く、断裂時には犬は後ろ足を完全挙上しますが(足をあげたままにする)、時間経過とともに間欠的な跛行(足をあげたりあげなかったり)を生じるようになります。
前十字靭帯を損傷すると損傷した側の後肢で体重を支える事ができなくなるので、膝が抜けたようになる事もあります。部分断裂を起こしている場合、軽い跛行を示していたものの症状が徐々に強くなっていく場合が多いです。この場合には関節鏡にて精密な検査を行う事で早期に診断を下す事ができます。

治療法

内科的療法は体重が10kg以下で前十字靭帯断裂以外の他の障害が併発していない場合に適用となります。治療は鎮痛剤の投与と運動療法が中心となります。
外科的療法は、基本的には中~大型犬で手術が適用となりますが、体重が10kg以下の小型犬であっても内科的療法後に跛行が改善しない場合、膝蓋骨脱臼や半月板損傷などが前十字靭帯断裂に併発している場合には適応となります。
手術方法にはナイロン糸を用いた関節外法、脛骨高平部骨切り術(TPLO)、脛骨粗面前進術(TTA)などがあります。
前十字靭帯損傷

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