DVMsどうぶつ医療センター横浜農林水産省獣医師臨床研修指定施設

眼科



眼科

Ophthalmology

担当獣医師:印牧 信行

眼科は眼球およびその付属器の疾患について診療を行います。眼科疾患には先天性眼疾患、後天性眼疾患、遺伝性眼疾患、ならびに全身性眼疾患(たとえば、全身感染症、内分泌障害、腎不全、免疫介在疾患、腫瘍)などがあり、適切な診断に基づいた治療が必要です。眼底カメラ、細隙灯生体顕微鏡、隅角鏡、眼圧計(トノベット)、網膜電図装置などを常備して眼科検査を行います。また眼球内病変および眼窩病変について、超音波検査やCT/MRIを駆使して原因の究明と治療に臨み、飼い主さまや紹介獣医師さまに寄り添う診療を心がけます。眼疼痛コントロールや視覚機能の低下が危惧される緊急眼疾患に対しても対応致します。また、ビジョン・ロス動物や涙やけ動物に対するコンサルタントも致します。

診療日程SCHEDULE

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診療症例

CASES

角膜穿孔

患者様:バーミーズ、17歳、避妊済み雌
来院3ヶ月前より右眼が角膜潰瘍に罹患し、点眼療法を行っていたが、反応に乏しかった。エリザベス・カラーを常時、装着させていた。来院2日前、食事中エリザベス・カラーを外していたところ、鳴き声を上げ、右眼が閉眼したままになった。右眼の初診時所見は、デスメ膜の膨隆を認める角膜穿孔があった(写真1:初診時の房水漏出を示すデスメ瘤)。羞明が顕著で、軽度の角膜血管新生と結膜充血があった。視覚は温存していた。第3病日、角膜病変部を角結膜転移術で整復した。第204病日、角膜および視覚は正常に戻った(写真2:第204病日の外貌写真)。全身麻酔を要する高齢動物の眼科手術は高い麻酔リスクで敬遠されがちですが、早期発見早期治療の原則によって治療の望みをつなぐことができます。

成熟白内障

患者様:柴犬、4歳11ヶ月齢、避妊済み雌
来院2週前頃から、両眼の水晶体が白濁して物にぶつかるようになった。初診時所見は全身状態に異常なく、両側性成熟白内障と診断した(写真1:初診時の右眼の外貌)。両眼とも眼圧および涙液量は正常で、赤目はなく、眩目反射、威嚇反応は僅かに認めた。網膜スクリーニング検査のメラン100で両眼とも正常であった。第26病日、右眼のみ、眼内レンズを挿入した超音波水晶体乳化吸引術を行った。第92病日、右眼の視覚は良好であった(写真2:第92病日の右眼外貌)。短い経過で発症した両側性白内障は視覚障害が顕性化されることで罹患犬はもとより飼い主さまの戸惑いは大きい。唯一の治療法は手術ですが、術後合併症リスクの軽減のために追加検査(網膜電図検査、眼の超音波検査など)が必要となります。治療は両眼手術が推奨されますが、片眼手術の場合もあります。


獣医師の先生方へ

FOR VETERINARIAN

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